秋篠宮さまの大嘗祭発言、戸惑う政府=憲法論争の再燃危惧
- 政治・経済
- 2018年12月1日
秋篠宮さまが大嘗祭は宗教色が強いとして公費支出に異議を唱えたことを受け、政府内に戸惑いが広がっている。
政府は支出は既に決定済みとして沈静化を待つ構えだが、方針決定に際して議論を尽くしたとは言いがたい。政教分離をめぐる論争が再燃しかねないと神経をとがらせている。
大嘗祭は天皇が即位した後、その年に採れた新穀を神々に供え、国家国民の安寧を祈る儀式。菅義偉官房長官は30日の記者会見で、秋篠宮さまの発言について「コメントは控えたい」と述べた。その上で「改めて何らかの対応をすることは考えていない」と話し、大嘗祭への公費支出を見直す考えはないことを強調した。
これに先立つ衆院内閣委員会では、共産党の塩川鉄也氏から一連の儀式と憲法の整合性をただされ、「憲法の定める国民主権や政教分離の趣旨に反するものではない。明快にお答え申し上げる」と言い切った。
来春の皇位継承に向けて政府が腐心したのは、平成の代替わりの際に沸き起こった政教分離論争を蒸し返さないことだ。
論争再燃のリスクを回避するため、政府は今回、各種儀式の在り方について「前例踏襲」を原則とすることを早々に確認。大嘗祭も前回同様、国事行為ではなく皇室行事と位置付ける一方で公費を支出するという「玉虫色」の方針があっさりと決まった。
この方針に対する秋篠宮さまの異論は、論争が依然決着していないことを印象付けた。政府内では「宮内庁の失態だ」(関係者)と恨み節も漏れる。高官の一人は「公費支出は閣議で決めている。個人の意見としか言いようがない」といら立たしげに語った。
一言コメント
秋篠宮さまも鬱憤がたまってそうだ。
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