<日本海>増える北朝鮮船「怖い」 日本の船、漁獲3割減も
- 政治・経済
- 2018年11月18日
北朝鮮からとみられる木造船の漂流・漂着数が今年も増え過去最多を記録した。日本海でイカの群れを追う北朝鮮漁船団の小型木造船が遭難するケースが多い。こうした漁船団と沖合で遭遇、同じ海域での漁を断念し、日本側の漁船には漁獲量が3割ほど減った船もある。昨年7月には水産庁の漁業取締船が北朝鮮船の船員に銃口を向けられる事件が起きており、漁業関係者の北朝鮮船への警戒が続いている。
水産庁は10月17日、多数の北朝鮮漁船が津軽海峡西方の日本の排他的経済水域(EEZ)内に侵入し、日本のイカ釣り漁船と遭遇したことを確認した。水産庁は海上保安庁の巡視船とも協力して排除にあたった。
6月から操業する山形県漁協(同県酒田市)のイカ釣り漁船団も同じ時期、同じ海域で北朝鮮籍とみられる漁船団と遭遇。警戒から漁を断念し、漁船団を避けながら別の海域で漁を続けることにした。県漁協の担当者は「昨年と比較可能な3隻の漁獲高は10月末現在で今年は3割程度減った。銃を所持しているのではないかと思うと、怖くて船で寝ているどころではない」と訴える。1年前には北海道の無人島に漂着した木造漁船の船員が窃盗事件を起こしている。
遭遇時、漁協の船団に所属する「第85若潮丸」の乗組員が北朝鮮漁船団の映像を撮影し、同漁協が毎日新聞に提供した。映像には海上に浮かぶ多数の漁船が収められている。甲板には違法操業で取ったとみられる無数のイカがつるされていた。北朝鮮国旗が描かれ、女性らしき人影も見える。木造船と大型の鋼船が横付けするように並ぶ様子もあり、甲板から多数の乗組員が日本漁船を見つめていた。油が海上に流れている様子もあった。
県漁協の本間昭志代表理事組合長らは今月2日、「漁業者が大きな危険にさらされて操業に甚大な悪影響を及ぼしている」として、北朝鮮籍とみられる漁船の排除を求める要望書を水産庁に提出している。
一言コメント
撃沈を許可する。
コメントする