<改造内閣>初入閣12人、派閥均衡色濃く
- 政治・経済
- 2018年10月3日
安倍晋三首相は2日、内閣改造を行い、皇居での認証式を経て、第4次安倍改造内閣が発足した。麻生太郎副総理兼財務相(78)、河野太郎外相(55)、世耕弘成経済産業相(55)らを留任させ、経済、外交政策の安定を重視した半面、自民党の派閥均衡に配慮し、石破派の山下貴司法相(53)ら12人を初入閣させた。首相は記者会見で「明日の時代を切り開くための全員野球内閣だ」と述べた。
今回の内閣改造で全19閣僚のうち留任は麻生氏ら6人。初入閣12人は2001年の小泉内閣以降の自民党政権では最も多い。首相は会見で「政策を確実に実行できるいぶし銀の人材が自民党にはたくさんいる。地道に能力の研さんに努めてきたみなさんにできるだけ多くのチャンスを作るべきだと考えた」と説明した。
9月の自民党総裁選は首相と石破茂元幹事長との6年ぶりの選挙戦になったため、党内では石破派を冷遇するのではないかという見方が出ていた。首相は記者会見で「総裁選で誰に投票したかはまったく考える余地はなかった」と強調した。
女性の入閣は片山さつき地方創生担当相(59)だけで、安倍内閣として過去最少になった。首相は会見で「各国と比べて女性の比率が少ないことは認めざるを得ない」としつつ、「2人分、3人分の発信力で仕事をしてもらえると期待している」と述べた。
菅義偉官房長官(69)に拉致問題担当相を兼務させたことに関しては「政府・与党を貫くオールジャパンの体制を強化する」と述べ、拉致問題の解決に意欲をみせた。
自衛隊の存在明記などの憲法改正について、首相は「自民党がリーダーシップを取って、次の国会での改正案提出を目指すべきだ」と改めて表明。公明党に対しても「当然、丁寧に説明していかなければならない。信頼関係の中で真摯(しんし)に議論していくことが大切だ」と協力を呼びかけた。
首相は会見後の初閣議で、西日本豪雨や北海道地震などを受け、被災地の復旧・復興や防災対策などを盛り込んだ2018年度補正予算案の編成を指示した。
一方、自民党は2日の臨時総務会で二階俊博幹事長(79)と岸田文雄政調会長(61)の留任に加え、加藤勝信前厚生労働相(62)を総務会長、甘利明元経済再生担当相(69)を選対委員長に起用する人事を了承した。
一言コメント
サプライズはなかったね。
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