「駆け込み寄付」急増、人気は旅行券クーポン
- 政治・経済
- 2018年9月25日
ふるさと納税を巡り、野田総務相が豪華な返礼品で寄付を集める自治体を制度の対象外とする方針を表明し、波紋が広がっている。自治体は返礼品の見直しなどの対応に追われ、返礼品がなくなる前の「駆け込み寄付」とみられる現象も起きている。
◆表明当日3倍に
「ふるさと納税は町運営に欠かせない財源。急減すれば施策の再考も避けられない」。佐賀県みやき町の末安伸之町長は、総務省方針に困惑する。
タブレット型端末「iPad(アイパッド)」や掃除機などの返礼品で、2017年度には町税収入(約26億円)の3倍近い約72億円の寄付を集めた。これを元に、18歳以下の医療費助成や、小中学校の給食費無料化を実施した。
今月12日付で、iPadなど地場産品でない200品目を削除し、最大50%だった寄付額に対する返礼割合も3割に抑えた。野田氏が記者会見で法改正の検討を表明した11日には、7億円以上の寄付金が集まったという。
和歌山県高野町の寄付額は11日、ふるさと納税のポータルサイトで、前日の3倍の約300万円に跳ね上がった。約400品目の中で特に人気なのが、町内にある高野山のほか、京都、東京など空海ゆかりの地に行ける旅行券のクーポン。総務省は不適切としたが対応は未定で、町の担当者は「クーポンも終わると考えて、急いで寄付しようとしたのだろう」という。
一言コメント
しばらく混乱しそうだ。
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