アジア大会、トラブル続出 照明不備で練習遅れ 表彰式で国旗落下
- スポーツ
- 2018年8月23日
インドネシアのジャカルタなどで開催中のアジア大会で、運営面のトラブルが相次いでいる。当初開催予定だったベトナムのハノイが財政難で開催を返上。準備期間が約4年と短く、突貫工事で間に合わせたことで、設営不備や急な日程変更などが表面化。選手のタフさが試される大会となっている。
競技初日の19日、競泳会場では飾り付けの巨大ボードが客席と屋根の間から吹き込んだ風で倒れるトラブルが発生。同じ日の男子200メートル自由形表彰式では掲揚中だった中国と日本の国旗が落下し、優勝した中国選手が抗議したため国歌斉唱と国旗掲揚をやり直すことに。結局、掲揚ポールの交換などもあって競技終了は予定から約1時間も遅れた。
体操では本会場の照明の設置が間に合わず、18日の練習割り当て時間が当日になって変更。日本は予定から6時間遅れの午後4時からになった。「初めてのことでビックリした」という男子の谷川翔。体の反応が鈍らぬようスタッフから昼寝禁止を指示されたそうで、「寝起き(の午前中)であまり体が動かないより良かったのかな」と前向きに捉えた。
レスリングでもトラブルが発生。フリースタイル男子57キロ級準々決勝第2ピリオド開始直後に、得点表示を兼ねたデジタル時計が動かなくなり、試合の進行がストップした。約15分後に再開されたが、敗れた高橋侑希は「30分ぐらい待ったように感じた。言い訳になるが、あれで集中力が切れた」と振り返る。
選手村でも問題が多い。シャワーはお湯の水圧が弱く、水を浴びざるを得ないという。「(風呂から出たら)寒くて鳥肌が立っている」と競泳女子のエース池江璃花子。レスリング男子97キロ級の山口剛は選手村の部屋に湯船がないため、疲労回復に効果的とされる冷水と温水を交互に浴びる「交代浴」ができず調整に苦労した。
各会場では大量に発生している蚊にも悩まされている。中には10カ所以上も刺された選手もいる。入場券のインターネット販売でも不具合が起きた。
4年に1度の“アジアの祭典”で選手たちは競技外の“敵”とも戦っている。
一言コメント
東京オリンピックは大丈夫だよね?
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