松浪健四郎氏が明言 伊調馨、東京五輪でV5に挑む!
- スポーツ
- 2018年8月7日
レスリング女子で五輪4連覇の伊調馨(34)=ALSOK=が5連覇がかかる2020年東京五輪を目指すことが6日、分かった。練習拠点を置く日体大の理事長で日本レスリング協会副会長の松浪健四郎氏(71)が明かした。パワハラ騒動を乗り越え、来年の世界選手権代表選考を兼ねる全日本選手権の予選の全日本女子オープン(10月13、14日、静岡・三島市民体育館)での復帰へ近日中にエントリーする見込み。
2年後の東京五輪で、伊調が前人未到の5連覇に挑む。松浪健四郎氏は6日、都内で行われた日体大の慰霊式後にスポーツ報知の取材に応じ、「現役に復帰して東京五輪を目指すことは、はっきりしている。断言できる」と明言した。
復帰への道のりについても言及した。12月の全日本選手権(20~23日、駒沢体育館)は、東京五輪の代表選考会を兼ねる来年の世界選手権(9月14~22日)の出場切符を争うもの。伊調は16年のリオ五輪を最後に実戦から遠ざかっている。実績を考慮すると、「女子強化委員会が推薦したもの」の資格で全日本選手権に出場することは十分可能だが、松浪氏は伊調の性格について触れ、「そういう議題がテーブルに上がることを嫌がる。自力で出場権を獲得すれば何の問題もない」。全日本選手権予選の女子オープンが復帰戦となる見込みだ。エントリーは20日に締め切られる。
今年に入り、レスリング協会の栄和人前強化本部長によるパワーハラスメント問題が発覚した。リオ五輪後、練習場を確保できずに悩んでいたが、日体大が拠点を提供。今春から本格的に練習を再開し、現在は毎日の2部練習を精力的にこなしている。日体大は、伊調がリオ五輪まで指導を受けていた田南部力氏(43)が外部コーチを務めており、復帰への環境は整っている。関係者によると、かつて練習拠点としていた警視庁の選手が出稽古に訪れ、スパーリングを行うこともあるという。
本格的な練習を再開した今春以降、伊調は公の場には出てきていない。36歳で迎える五輪へ、体力だけでなく極限まで追い込むための精神面を気遣う声も聞こえるが「超一流選手だから、自分のことは分かっている。8割、9割、現役時代の動きに戻ってきている」と松浪氏。世界で戦うための気力の復活にも太鼓判を押した。
◆女子レスリング東京五輪への道 代表選考方法は未発表。前回のリオ五輪では、前年の世界選手権代表選手がメダルを獲得した場合、年末の全日本選手権に出場した時点で内定。代表選手がメダルなしで出場枠のみを獲得した場合、代表選手が全日本選手権で優勝すれば内定。代表選手と全日本選手権の優勝者が異なった場合、2選手から女子強化委員会で選手を選考。
◆伊調 馨(いちょう・かおり)1984年6月13日、青森県生まれ。34歳。中京女大(現・至学館大)出身。姉・千春さんの影響で3歳からレスリングを始める。2004年アテネ、08年北京、12年ロンドン、16年リオで五輪全競技を通じて女子史上初の4連覇を飾った。世界選手権は10度優勝。03年3月から16年1月まで個人、団体を合わせ189連勝(不戦敗除く)。16年には国民栄誉賞を受賞した。166センチ。
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