<西日本豪雨>ダム緊急放流 流入量より多く放流か 広島
◇規定違反操作の可能性 12月にも結果を報告書に
広島県は2日、西日本豪雨の際に緊急放流を行った呉市の野呂川ダム(総貯水量170万立方メートル)について、規定に反して流入量より多く放流する操作をした可能性があると発表した。ダムの下流域では浸水被害が起きており、県は放流の経緯や被害との関連を検証し、12月にも結果を報告書にまとめる。
緊急放流は、ダムが満水を超えると予想された場合、決壊を防ぐため流入量と同量を限度に放流を増やす操作。県によると、水位の上昇で7月6日午後11時50分から緊急放流を実施。豪雨後に調べたところ、7日午前10時半まで2度にわたり延べ8時間、操作要領に反して流入量を超す放流が行われていたことが判明した。
県は「土砂も流れ込んで急激に水位が上昇していた。管理施設が停電して降雨予想などの情報がほぼ入らず、職員が更なる大雨に備えて規定を超す放流をした可能性がある」と説明した。ダム下流の呉市安浦地区では、別の支流の氾濫も重なり、約56ヘクタールで家屋760棟が浸水した。
一方、県は2日、土砂崩れなどの危険性が高い箇所を指定する土砂災害警戒区域を巡り、土石流で2人が死亡した三原市大和町の現場は指定に向けた調査の対象外だったことを明らかにした。県は指定や調査のあり方を今後検証する方針。
一言コメント
事実であれば、人災ということになるのではないか。
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