夏商戦、暑すぎて明暗 外出控え「屋外」苦戦 熱中症対策、飲料、プール好調も…
- 政治・経済
- 2018年7月25日
連日、猛暑が続く茨城県内で、夏商戦が活況を見せている。夏物商品や飲料の需要が急増し、メーカーは増産体制を敷く。店頭では一部商品で欠品も出るほどだ。エアコンの売り上げは7割増。故障による買い替えもあり工事業者はフル稼働だ。ただ暑すぎて外出を控える人も多く、ビアガーデンは客足が遠のく。屋外のプールと動物園の娯楽施設は明暗が分かれている。
ジョイフル本田ニューポートひたちなか店(ひたちなか市)は、熱中症対策商品の売れ行きが好調だ。塩分が補給できるタブレット状のあめは、6月20日からの約1カ月間で約800袋売れたという。
首元を冷やすベルト状の商品は「西日本豪雨の被災地に優先的に品物を回すメーカーもあり、品薄が続いている」と同店。キャスター付きの移動式クーラーは工場関係の会社や自治体職員が購入していく姿が見られ、欠品が続く。同社によると、すだれやよしずが例年に比べ5倍以上売れているという。
家電量販大手のケーズホールディングス(水戸市)によると、7月14日から10日間で、県内ケーズデンキ店舗のエアコン売り上げは昨年に比べ7割以上増えた。設置に当たり、従来、店舗ごとに工事業者を派遣するが、現在は店舗に関係なく業者を派遣し、作業時期の平準化を図っている。
水戸市内の業者は今月に入り、依頼が急増。故障に伴う買い替えが大半といい、「今週は予約がいっぱい」と語る。
コカ・コーラボトラーズジャパン茨城工場(土浦市)では、炭酸飲料やスポーツ飲料など飲料全般の出荷が計画を上回り、対応に追われている。キリンビールは今月下旬、取手工場(取手市)など全社でビールの出荷を約2割、缶酎ハイを約4割増産。「気温が1度上がれば売り上げが3%増える」(同社)と話し、生産量を日々見直す。
ただ、水戸市内のビアガーデンは今月の客数が昨年より4割ほど減っている。店長は「暑すぎて外出を控える動きがある。期間限定の営業なので厳しい」と嘆く。
屋外の娯楽施設では明暗が分かれた。
下妻市長塚乙の大規模プール施設「砂沼サンビーチ」は家族連れを中心に来場者が増加。14日からの3連休は計1万3525人が入場し、昨年の3連休の約1・3倍。砂沼広域公園管理事務所の人見健一所長は「出足は好調。涼を求めて多くの人に足を運んでもらえるとありがたい」と期待を込める。
一方、日立市かみね動物園は猛暑で客足が鈍化した。7月14日からの10日間で、来園者数は昨年より2千人以上減っている。8月には閉園時間を延ばす「夜の動物園」を企画しているが、昨年より多く問い合わせを受けているという。担当者は「秋ごろには新施設ができるので挽回できれば」と話す。
一言コメント
確かに外へ出る気がしない...
コメントする