ビール・飲料に猛暑の特需 各社、生産計画の上積み相次ぐ
- 企業・経済
- 2018年7月23日
キリンビールは当初、7月はビール類全体で前年同期比1割の増産を計画していた。だが、猛暑を受け、7月下旬以降は2割増に引き上げることを決めた。特に今年3月に発売し、ヒット商品となった第3のビール「本麒麟」は当初計画比8割増とする。
サントリービールも主力ビールの「ザ・プレミアム・モルツ」を前年同期比で2割増に引き上げる。
ビールより好調なのが、缶酎ハイなどRTD(レディー・トゥー・ドリンク)だ。サッポロビールでは今年、大型の新商品を投入した効果も加わって、前年比2倍の生産・出荷を計画する。アサヒビールは、アルコール分が4%と低い「贅沢(ぜいたく)搾り」について、この暑さで引き合いが強まり、当初計画比3割増の増産に乗り出す。
飲料では、熱中症対策商品などの需要急拡大に対応している。サントリー食品インターナショナルは、ミネラルウオーター、スポーツドリンクなど、止渇性の高い飲料の生産を、当初計画よりも15%程度増やす。
ポッカサッポロフード&ビバレッジでは、熱中症対策を訴求している「キレートレモンCウォーター」の生産を前年比3割増とする。
もともと、猛暑予想のため、8月半ばまで名古屋工場(愛知県北名古屋市)、群馬工場(群馬県伊勢崎市)をフル稼働させる計画だが、この暑さが続けば、8月末まで延長させる可能性もあるという。
炭酸水「ウィルキンソン」を前年比で3割増産するアサヒ飲料の岸上克彦社長は「飲料業界全体では、今年前半は2%増の堅調な状況だったが、猛暑になった7月に入ってから急激に出荷が増えている」と、猛暑による特需を歓迎している。
一言コメント
猛暑特需もビミョーに複雑…
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