絢子さまご結婚へ お二人の母が縁結び 出会いから半年
- 政治・経済
- 2018年6月27日
結婚されることが26日に明らかになった高円宮妃久子さまの三女、絢子(あやこ)さまと日本郵船勤務の守谷慧(けい)さん(32)の仲を取り持ったのは、互いの母親だった。半年前の出会いから、「福祉」と「海」という共通項に縁を感じながら、愛を育まれてきた。
「国際的な福祉活動に興味を持つきっかけになれば…」。大学・大学院で子供や高齢者の福祉を専攻し、留学先でも福祉先進国カナダの現状を学んだ絢子さまに、母の久子さまが昨年12月、こんな考えで、守谷さんを紹介されたのが交際の始まりだった。
宮内庁によると、守谷さんの母、季美枝さんは生前、開発途上国で恵まれない子供たちを支援するNPO法人「国境なき子どもたち」で専務理事を務め、久子さまが同法人の関連行事に毎年臨席する中で親交を深められていた。
季美枝さんは平成27年7月、業務で訪れていたカンボジアで体調を崩し、タイ・バンコクに転院後に死亡。自身の仕事で現地に駐在していた守谷さんが最期を看取り、母の足跡を訪ね歩いた。今年3月には、その遺志を継ぐように同法人の理事に就任した。
守谷さん母子の関係を知る同法人の寺田朗子会長(72)は「お母さんの思いをつなげようとしてくれたのだろう。慧さんは涼風のようなナイスガイ。季美枝さんにとって自慢の息子だった」と喜ぶ。
久子さまは22年4月、同法人の写真展を訪れ、季美枝さんの紹介で守谷さんと初めて顔を合わせた。昨年11月にあった同法人設立20周年の祝賀会で再会し、隣の席で1時間以上会話を楽しまれていたといい、「季美枝さんがつないだ絆が実を結んだ。素晴らしいカップルのお幸せを心から願っている」(寺田さん)。
宮内庁によると、久子さまが英ケンブリッジ大に留学していた昭和50年ごろ、同時期にロンドンに滞在していた守谷さんの父、治さん(62)と面識を持たれる縁もあったという。
絢子さまと守谷さんの間には「海」という共通項もある。絢子さまは今年2月、海の活動を通じて青少年育成に取り組む「日本海洋少年団連盟」の名誉総裁にご就任。守谷さんは、国内有数の海運会社である日本郵船で勤務する。
絢子さまは昨年8月に福岡県で開かれた海洋少年団の全国大会や、今年5月の海上保安制度創設70周年記念の観閲式に臨まれた。日本海洋少年団連盟の磯谷兵衛(ひょうえ)理事長には、絢子さまが参加者の子供たちに気さくに声をかけられる姿が印象に残っているという。
「お相手は海に関係する方とのことでわれわれとの縁も深く、大変喜んでいる」。磯谷氏はこう祝福のメッセージを送った。
■守谷さん「ありがとうございます」と一礼
守谷慧さんは26日午後9時35分ごろ、タクシーで東京都港区の自宅マンション前に到着した。スーツに水色のネクタイ姿で、少し緊張した表情。待ち受けた報道陣に会釈をしながら歩いた。「おめでとうございます」と声をかけられると、「ありがとうございます」と答えて一礼し、「失礼いたします」と述べ、玄関へ入った。
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