マイクロソフト、久しぶりの大型買収の狙い
- 企業・経済
- 2018年6月5日
[4日 ロイター] – 米マイクロソフトは4日、ソフト開発向けウェブサイトの「ギットハブ」を75億ドルで買収すると発表した。株式交換を通じ実施する。クラウドコンピューティング事業を拡充し、ソフト開発者向けサービスでのプレゼンス拡大を狙う。
同買収の発表を受け、マイクロソフトの株価は約1%上昇し、過去最高値を更新した。
リンクトインを買収して以来、最大の案件
マイクロソフトにとって、今回の買収は2016年に総額260億ドルでビジネス向け交流サイト(SNS)大手リンクトインを買収して以来、最大の案件となる。
ギットハブは開発者向けのコーディングツールを提供し、世界で2800万人の利用者を持つ。
マイクロソフトのクラウドサービス「アジュール」の売上高は1─3月期に93%急拡大。ティグレス・ファイナンシャル・パートナーズのイバン・フェインセス最高投資責任者(CIO)は「ギットハブ買収によって、マイクロソフトはアジュールのプラットフォーム上でアプリ開発向けツールを提供することが可能となる」と指摘した。
ナデラ最高経営責任者(CEO)は「マイクロソフトは開発者第一主義の企業で、ギットハブと協力することで、開発者の自由、開放性、革新への関与を強化する」との声明を発表した。
今回の買収に絡み、2019、20年度の調整後1株利益は1%弱押し下げられる見通し。ただ、20年度は調整後営業利益の押し上げ効果を見込む。
買収は年末までに完了する見通し。
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