<年金入力ミス>過少支給10万人 過大も4.5万人
- 政治・経済
- 2018年3月27日
情報処理会社のSAY企画(東京都豊島区)が年金データ入力を巡り契約違反をしていた問題で、日本年金機構は26日、入力ミスで約10万4000人に計約20億円の過少支給があったと発表した。過大支給も約4万5000人、計約8000万円あった。年金機構は外部の専門家を入れた調査組織で原因を調べる。
年金機構によると、過少支給のうち約7万9000人(計約19億6000万円)は入力漏れが原因で、不足額は平均2万5000円程度、最大5万円だった。誤入力も約2万5000人分あり、平均2100円少なかった。過大支給は誤入力が原因で約4万5000人分、平均1800円多かった。いずれも4月までに調整する。
年金機構は、2人1組で手作業で入力するよう指定していたが、SAY企画は機器に読み込ませてデータ化。読み取りミスのチェックもしなかったという。
同社は、受給者約500万人分の扶養家族の氏名の入力を中国の業者に再委託する契約違反もあった。中国の業者は手作業で正確に入力したが、データを受け取ったSAY企画が情報を整理する際に誤変換され、約55万人分の源泉徴収票で氏名の表示誤りが発生した。年金機構は「人手不足から契約に違反した入力方法を用い、ずさんな原票管理で入力漏れも発生した」とみている。
年金機構は27日から専用ダイヤル(0120・051・217)で入力ミスに該当するか問い合わせに応じる。【桐野耕一】
◇年金データ入力ミスの件数と影響
ミスの種類 影響 対応
入力漏れによる過少支給 約7万9000人 約6万5000人は3月に支払い。
(総額19億6000万円)約1万4000人は4月に支払い予定
誤入力による過少支給 約2万5000人 4月に支払い予定
(総額5300万円)
誤入力による過大支給 約4万5000人 4月に差し引き予定
(総額8000万円)
誤入力による源泉徴収 約55万人 修正書類を1月末に再送付
票の氏名の表示誤り (支給額に影響なし)
一言コメント
年金の仕組みよく分からないので、ミスは本当に困る。
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