たけし、訃報に言葉失い…遅咲きの名優 大杉さんの人生変えた北野映画
- 政治・経済
- 2018年2月22日
21日に急死した俳優の大杉漣さん(66)。北野武監督(71)作品の常連で、さまざまな作品で存在感を示した。高校時代に始めたサッカー歴は50年を超え、仕事仲間らとチームをつくり主将を務めていたほど。自宅に200本以上の眼鏡をそろえるなど、こだわりの役作りで魅了していた。
所属していた劇団「転形劇場」が88年に解散した後、映像作品に本格進出した大杉さんにとって、大きな転機となったのが北野監督との出会いだ。
92年に映画「ソナチネ」(93年公開)のやくざ役のオーディションに参加。手違いで約1時間遅刻し、既に片付けが始まっていた会場で、スタッフと雑談する北野監督の元に歩み寄ったが、北野監督は2、3秒見ただけで「もう帰っていいですよ」との対応。大杉さんは以前、本紙のインタビューで当時を振り返り「受かるわけないと思っていたら、3日後くらいに“大杉さんでいきますから”ですよ」と話し、驚いたことを明かしていた。
さらに、当初はすぐに死んでしまう役柄だったが、監督の「沖縄行かない?」の一言でロケに同行。ラストシーン直前まで“死期”が延び、この役で高い評価を受けて活躍の場を広げた。
「キッズ・リターン」「HANA―BI」など北野作品の常連となったほか、多くの映画やドラマに引っ張りだこになり、優しい父親やコミカルな役など硬軟自在の演技を披露。暴力団組織の会長を演じた昨年公開の北野作品「アウトレイジ 最終章」が、最後の出演映画となった。
北野監督は21日、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」の収録に参加。番組関係者によると、「収録直後に大杉さんの訃報が飛び込んできた。あまりのショックの大きさに言葉を失った様子で、時が止まったかのようでした」と振り返っていた。
一言コメント
大杉漣といえば、北野映画を連想します。ご冥福をお祈りいたします。
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