金正恩氏「戦闘準備さらに拍車」軍事パレード演説
- 国際
- 2018年2月9日
北朝鮮は朝鮮人民軍創建70年記念日を迎えた8日、平壌・金日成(キム・イルソン)広場で軍事パレードを実施した。国営朝鮮中央テレビは実況中継せず、同日夕に映像を公開した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星(ファソン)15」を含む複数のICBMを公開し、米国との対決姿勢を鮮明にした。パレードに出席した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は「米国とその追従勢力が朝鮮半島周辺で騒動を起こしている現状では、(軍隊は)戦闘準備にさらに拍車を掛けていくべきだ」と演説した。
パレードは午前11時(日本時間同11時半)に開始。金委員長ら最高指導部のほか、妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏も出席した。ひな壇の金委員長の右隣には、軍総政治局長を解任された黄炳瑞(ファン・ビョンソ)氏の後任に就いた金正角(キム・ジョンガク)氏が並んだ。平昌五輪開会式に出席するため9日から訪韓する金委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長や金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長も観閲した。
火星15は、北朝鮮が自前で製造したとする片側9輪の移動式発射台に載せられ登場。昨年7月に発射したICBM「火星14」や、固体燃料型の中距離弾道ミサイル「北極星(プククックソン)2」も登場した。
軍事パレードは昨年4月15日の金日成主席生誕記念日以来。北朝鮮は軍事力を誇示して米国との対決姿勢を鮮明にするとともに、国威発揚を図る狙いがあるとみられる。ただパレードの時間は1時間半程度と、3時間近く進められた昨年4月に比べ、大幅に縮小された。また、外国メディアの取材を認めないなど大々的な報道は避けて「国内向けの行事」との印象を強めた。朝鮮中央テレビの録画放送が始まったのも午後5時(同5時半)ごろだった。
一方、韓国青瓦台(大統領府)報道官は8日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が10日、北朝鮮高官代表団と会見し、昼食をともにする予定と発表した。高官代表団には与正氏も含まれており、金委員長の親書を渡す可能性も指摘されている。
統一省によると、代表団は9日に専用機で平壌を出発し、黄海側の航路を飛行して、午後1時半ごろに仁川(インチョン)空港に到着する予定。代表団のうち崔輝(チェフィ)国家体育指導委員長は弾道ミサイル発射に伴う国連安全保障理事会の制裁によって渡航禁止などを受けている。このため韓国の国連代表部が安保理の北朝鮮制裁委員会に、例外措置として韓国渡航を認めるよう求める手続きを取った。委員会内で異議が出なければ9日にも例外措置と認められる見通し。与正氏も米国の独自制裁対象だが、韓国側は「制裁違反との指摘を受けないよう、必要な手続きを進めている」という。
一言コメント
この国が平和的になることは無いのだろうか?
強がっているだけにしか見えないが。。。
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