ドライビットが放った有毒ガスで29人死亡
- 国際
- 2017年12月22日
21日午後3時53分頃、忠清北道提川市下所洞(チュンチョンブクド・チェチョンシ・ハソドン)の9階建ての複合商業施設「ノーブル・フィットネス・アンド・スパ」の1階駐車場側の車両で発生した火災により同日午後11時現在で少なくとも29人(女性23人、男性3人、性別不明3人)が死亡し、29人が負傷した。死亡者のうち20人は2階の女湯で発見された。
火災が発生した建物はピロティ構造で2階(女)~3階(男)に浴場、4~7階にジム、8~9階に飲食店が入っている。1階には駐車場と事務室、地下1階には室内ゴルフ練習場・機械室などがある。火災当時、建物に全部で何人いたのかは把握されていない。忠清北道・提川消防署は「他にも死傷者がいるか建物の内部をさらに調査してみなければならない。状況によって被害がより大きくなることもある」と話した。
多くの人が利用する日中の時間帯に突然火事が起こったうえ、有毒ガスが建物の階段とエレベーターなどを伝って急速に広まったことで死亡者が増えた。
進入路に駐車していた車両が多かったため消防車の進入が遅れ、火災が発生した建物から3キロメートルの距離にある消防署から出動した梯子車もその役割を果せなかった。また、火災に脆弱な発泡スチロールに外装材を付けた壁材ドライビットが被害を増やした。ドライビットは2015年に火災で130人余りの死傷者を出した議政府(ウィジョンブ)の建物に使われていた廉価の壁材だ。
消防当局関係者は「火事が起こった建物の周辺に駐車していた車両が多く、消防車の進入に必要な7~8メートルの道幅が確保できなかったため現場への接近に困難をきたした」と話した。
消防当局は通報が受け付けられた直後に火災鎮圧車両と救急車20台余り、消防隊員170人余り、ヘリコプター2台を出動させて鎮火を行った。火は午後5時40分頃におさまった。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「大型火災によって多くの人命被害が発生し、非常に残念だ。被害が最小化されるように万全を期してほしい」と話した。
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