ビットコイン&仮想通貨――今さら聞けないQ&A
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- 2017年12月20日
右肩上がりの上昇を続けるビットコインを中心に、仮想通貨は大盛況。ほんの数か月で資産100倍超を成し、億万長者の仲間入りを果たす者も少なくない。どうやったら、今からでも稼げるのか? ノウハウを凝縮してお届けしよう。
◆ネット上の資産管理は大丈夫?
価格も高騰し、億り人までも輩出する仮想通貨市場。しかし「怪しいのでは」「本当に大丈夫なのか」など新技術と新興の市場への疑問は、尽きない。
まずはネット上での資産管理における安全性について。取引所へのハッキングなどで資産が消失する可能性はないのだろうか。
「お客様から預かった仮想通貨のデータが消えてもっとも困るのは、取引所なので何重にもセキュリティ対策を講じています」
コインチェックCOOの大塚氏はそう断言する。我々ユーザーが取引所に預けた仮想通貨のうち、オンラインにあるのは、ほんの数%。銀行の金庫に現金すべてが置いていないのと同じ仕組みで、97%ほどの資産はオフライン環境で厳重に保護されているという。
とはいえ、そう簡単に信じられないのが人の常。「マウントゴックス事件もあったじゃないか」と反論したくなる向きもいるだろう。
「マウントゴックス事件」とは、’14年に当時渋谷に拠点を置く取引所のマウントゴックス社から500億円近いビットコインが消失し、経営破綻した事件。一時はサイバー攻撃との噂もあったが調査の結果、会社内の業務上横領と判明した(現在、公判中)。この事件によってビットコインへの世間の心象は一時悪化したものの、ブロックチェーンの技術自体には、破綻がなかったことが明白となった。
取引所のハッキングはさておき、仮想通貨でもっとも気をつけなくてはならないのは、取引所のIDとパスワードの管理だ。
「他のサイトとの使い回しをしない、他人が類推できるものは使わないこと。これは大前提とするべき。最近ではフェイスブックのアカウントでログインする人も増えていますが、もしそれが誰かに盗まれてしまうとアカウントに紐づいたすべてのサービスのパスワード情報が漏洩してしまうので注意が必要です」(前出の大塚氏)
また二段階認証も欠かせない。IDとパスワードに加え、その都度生成されるワンタイムパスワードを入力しないと口座にログインできない仕組みだ。
「二段階認証は多くの取引所で採用されていますが、中には初期段階では設定されておらず、自分で設定メニューから『利用する』にチェックを入れる必要がある場合も。ワンタイムパスワードはメールで受け取らずに、Google Authenticatorなどスマホ認証アプリを使うのを推奨します」(仮想通貨を題材にした著書もあるライターの高城泰氏)
仮想通貨への懸念材料を払拭し、資産管理のリテラシーを確認したら、いよいよ仮想通貨トレードの始まりだ。
◆口座開設~取引の流れ
まずは取引所にアクセスし、必要事項を記入して口座を開設する。住所確認のために書留郵便が1週間ほどで送られてくるがそれ以外は、すべてオンラインで完結する。
仮想通貨を取引するには、法定通貨(円)を口座に入金する。PCやスマホからいつでも入金可能だが、振込手数料は、自己負担となる。
その後、希望数量を打ち込めば取引が開始できる。ここで覚えておきたいのが、販売所と取引所の違いだ。
運営側が保有する仮想通貨を提示価格で購入する「販売所」以外で、ユーザー間で売買板を見ながら注文できるのが「取引所」。指値注文も可能で手数料も割安なので、断然おすすめだ。
取引の基本は、「安く買って高く売る」。最近はレバレッジを利かせて売りからも入れるFX同様の証拠金取引も盛り上がりをみせている。GMOなどでは、最大25倍のレバ取引が可能だが、その分リスクも大きい。
◆ビットコインFX
少額の資金でもレバレッジを利かせることで現物よりハイリターンを得られるビットコインFX。GMOコインでは「仮想通貨FX」、ビットフライヤーの「Lightning FX」など各取引所では証拠金取引を標準装備しており、レバレッジは最大25倍。ビットコインの値動きは激しいものの、参加者が少ないぶん、複雑な動きは比較的見られないという声も。レバのかけすぎには注意。逆の値動き時には損切りも忘れずに!
ごく少額の資金から開始できる仮想通貨取引。数千円で視野を広げる、これこそが投資の極意とも言えよう。
【大塚雄介氏】
’80年生まれ。早稲田大学大学院修了。大手取引所のコインチェック株式会社、共同創業者兼COO。著書に「いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン」
【高城泰氏】
投資ライター。2014年のマウント・ゴックス社の破綻前から仮想通貨の取材に着手。著書に「ヤバいお金」「FXらくらくトレード新入門」がある。ツイッター@takagifx
取材・文/アケミン、高城 泰(ミドルマン)、浜田盛太郎・池垣 完(ともに本誌)
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