危険ドラッグの今
- 独自記事
- 2017年10月13日
危険ドラッグとは、以前は脱法ドラッグや合法ドラッグと呼ばれおり、法律による規制がなく所持・使用しても逮捕されることもなかった。
現在、危険ドラッグの店舗は2017年7月に全国でゼロと厚生労働省が発表した。
なぜ危険ドラッグがここまで流行したのか。
始まりは1995年頃より繁華街の店舗などで「合法ドラッグ」が販売されるようになった。
1995年の週刊誌では、ハーブが配合された商品やスマートドラッグ、ラッシュが紹介されている。
ラッシュ(RUSH)とは亜硝酸エステルを主成分とするドラッグ。
簡単に書くと、「エッチな気分になる芳香剤」である。
その当時、アダルトショップやインターネットでごく普通に販売されていた。
使用方法はいたって簡単、ビンを開けて思い切りにおいを嗅ぐのである。
吸引後、数秒から数十秒間特有のわずかな酩酊感覚、多幸感を生じさせ、性的興奮を促進させるため媚薬として使われることも多い。
当時日本では販売の名目でなく、事実上摂取目的で販売したと判断される場合は「無承認・無許可医薬品」の販売として、薬事法違反での取締となるが、この解釈が曖昧なため、店側は購入者が勝手に目的外使用をしているとの建前のもとにアダルトショップやインターネット上でクリーナーや芳香剤、研究用試薬、観賞用などと謳って販売されていた。
2011年には、日本中毒情報センターに対して、「合法ハーブ」に急性中毒の問い合わせが増加、脱法ハーブの流行りはじめたのもこの時期。
脱法ハーブとは、植物片に合法で規制されてない薬物をふりかけている物と思ってもらえたら良い。
店側は、この脱法ハーブをお香として販売。
この頃の流行り具合はすさまじく、店舗型の脱法ハーブ屋は当たり前で、店舗内での吸引・デリバリーでの販売、中洲や親不孝通りなどでもこのような現象は見受けられた。
ひどい所になると、自動販売機やガチャポンで脱法ハーブを売っている県もあったくらいだ。
こんなに簡単に手に入る脱法ハーブ。
簡単に手に入る割には、効果は絶大。
あっという間に、事故・事件が多発した。
福岡でも渡辺通りの天神ど真ん中で、信号待ちの車にぶつかりながら走行し、交差点のガードパイプに激突して停車。
車に乗っていた男性二人は、脱法ハーブを吸っていた。
2013年には、指定薬物を包括指定するという新しい薬事法の運用によって、類似の構造の薬物を一括で規制していくこととなった。
2014年12月に起こった世田谷区のマンションで、田中勝彦(当時32歳)が隣に住んでいた女性を包丁で何箇所も切りつけた事件で田中容疑者は当時危険ドラッグを使用しており、取り調べの際に「しぇしぇしぇのしぇ」と奇声を上げたり、送検時には報道陣にピースサインをし、世間の注目を浴びた。
近所の友達だったけど、あれから時間は通り過ぎて覚えているだろうか。過ちは過ちでも過去を変えることは出来ない。今キミは上手に笑えているのだろうか、、、