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モバイルバッテリーはUSBケーブルを差し込まなくても発火 原因と防止策は


モバイルバッテリー9月11日午後、JR山手線神田駅付近を走行中の車内で、男子大学生(24歳)のリュックサックに入っていた携帯電話の外付けバッテリーから煙と火が出て乗客が騒然とし、計17本の電車が遅れる事故があった。

男子大学生は、神田駅に着くと飛び降り、駆けつけた駅員らがホームで消火器を使って消し止めた。けが人はいなかった。

日本テレビによれば、男子大学生は当時、リュックサックを背負って立っていたところ「背中が熱いな」と感じた。そばにいた乗客が「煙が出ているよ」と指摘し、異変に気づいた。モバイルバッテリーについては「2年前くらいに秋葉原で一番安い物を買った。2日前にフル充電した」と話しているという。

モバイルバッテリーは、USBケーブルが差し込まれていない状況だったかもしれない。

そういった状況で発火することはあるのか。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)リスク評価広報課の担当者はBuzzFeed Newsの取材に「あります」と言う。

NITEに通知された製品事故情報によると、ノートパソコンやモバイルバッテリー、スマートフォンの「モバイル三製品」のほとんどに搭載されているリチウムイオンバッテリーによる事故は年々増加している。2016年度までの5年間で計274件あり、その約7割が火災などが起きて製品と周辺が破損したり、焼損したりする事故だった。

「モバイル三製品」の事故のうちモバイルバッテリーの事故は約40%の108件と多く、そのうち34件が自宅外で発生。保管中と持ち運び中にあった事故は計29件だった。

「モバイルバッテリーの事故は急増しています。注意してください」

そう話す担当者は、まず自分が持っている製品がリコール対象に該当していないかどうかを確認する必要があるとする。

5年間であったモバイル三製品の事故のほとんどが製品の不具合が原因で、34%(93件)の事故がリコール対象製品によるものだったからだ。

「回収や交換などがしっかりとされていれば防げた事故も多いはずです。もしリコール対象品であれば、すぐに返品措置を取ってください」

リコール対象の製品ではなくとも事故が発生する恐れがある。

それはユーザーの使い方に問題がある場合であり、モバイルバッテリーにUSBケーブルを差し込んでいない状況でもありうるという。

「製品を落としたり、ぶつけたりするなど荒っぽい使い方をして衝撃を加えると、異常発熱する可能性があります。製品の膨張や変形、充電できない、充電中に異常に熱くなるなど予兆がある場合があるので、問題があればただちに使用を中止してメーカーに相談してください」

担当者はズボンの後ろポケットにモバイルバッテリーを入れたまま座る行為も、強い圧力を加えることになるので危険だ、と説明する。

さらに、リチウムイオンバッテリーの充電回数には制限があり、電池が寿命を迎えている場合があるので、説明書を確認するよう呼びかける。バッテリーの電池残量がゼロになった後に充電するのは電池の劣化につながってしまうため、こまめな充電も必要だ。

どんなに気をつけていても防げない事故もある。リスクをできる限り低くするために、リコール対象かどうか、予兆がないかを確認しておきたい。

NITEのHPでは製品がリコール対象か調べられる。

BuzzFeed Japan

一言コメント
荒っぽい使い方をしないよう心がけたい。


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