福岡市内の熱中症搬送、最多359人 7月末まで、室温調整など呼び掛け
- 政治・経済
- 2017年8月5日
7月末までに福岡市内で熱中症のため救急搬送された人数が、統計を取り始めた2006年以降で最多だった13年の同期比で46人多い359人となったことが、市熱中症対策推進本部のまとめで分かった。8月も引き続き気温が高い日が続いており、市はクーラーや扇風機を利用した室温調整や、こまめな水分・塩分補給、十分な睡眠などを呼び掛けている。
症状別では、3週間以上の入院を要する重症が5人、3週間未満の入院が必要な中等症が170人、入院が不要な軽症が184人。年代別では65歳以上が153人と4割以上を占めている。男女別では男性226人、女性133人。重症のうち3人は高齢者だったが、残る2人はそれぞれ30、40代の男性で、いずれも炎天下で仕事をしていたという。
熱中症による搬送は7月に入り急増した。気象庁によると、7月に県内で最高気温が30度を超えたのは29日あった。一方、気温だけでなく、湿度や地面などから出る熱を組み合わせて「暑さ指数」も熱中症発生予想の目安とされており、7月は「危険」が18日間、「厳重警戒」が11日間、「警戒」が2日間あった。
福岡管区気象台によると、8~10月の九州北部地方の気温は平年より高い見込みで、なお注意が必要。同本部は、熱中症で倒れた人がいた場合、(1)涼しい場所へ連れて行く(2)首や脇、股など大きな血管が通っている場所を冷やす(3)水分を取ってもらう-ことを推奨。「意識がなかったり、様子が変だったりしたらすぐ119番してほしい」としている。
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