妻25人子ども146人、一夫多妻の宗教団体幹部らに有罪判決 カナダ
- 国際
- 2017年7月26日
カナダの裁判所は24日、複数の女性を妻としている被告の男2人に有罪を宣告した。同国で127年前に施行された複婚を禁じる法律の試金石となる画期的な判決といえる。
ウィンストン・ブラックモア(Winston Blackmore)被告には妻25人と子ども146人、ジェームズ・マリオン・オラー(James Marion Oler)被告には妻が5人いる。両被告はモルモン教の分派教団で一夫多妻制を掲げる「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派(FLDS)」の幹部。被告らには最大5年の禁錮刑が科される可能性がある。
この20年で3人の特別検察官が任命され、両被告に対する起訴が検討されてきたが、複婚を禁じる法律の適用は信教の自由を認めるカナダ憲法に違反する恐れがあるとの懸念から、起訴は見合わされていた。
しかし2011年、西部ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州の最高裁が、複婚による悪影響を防止するためであれば信教の自由を制限することは妥当であるとの判断を下した。これが判例となり、3年後に当局はブラックモア、オラー両被告を起訴に持ち込んだ。
FLDSは、米国境に近いブリティッシュコロンビア州の人里離れた山間部に60年近く拠点を置き、自給自足と物々交換の生活を送りながらコミュニティーを拡大させている。【翻訳編集】 AFPBB News
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