2人の間に何が?4か月ぶり金正恩夫人 目を合わせることなく
- 国際
- 2017年7月14日
多くの人々から出迎えを受ける、北朝鮮の金正恩委員長。
その少し後ろを歩く、上下白でそろえた服を着た女性は、正恩氏の妻、李雪主(リ・ソルジュ)夫人。10日に開かれた、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射成功を祝う宴会の一幕で、夫人の動静が伝えられるのは、およそ4カ月ぶりのこと。
以前は、正恩氏と腕を組み、笑みを浮かべる姿が印象的だったが、今回は目を合わすことなく顔を緩めるシーンもなかった。
フルーツの盛り合わせとともに、ICBMの模型が置かれた宴の席で、正恩氏は夫人をスルーして乾杯。2人の間に、何かあったのか…
朝鮮中央テレビは「アメリカの首脳部も、われわれの試験発射成功を認め、絶望の悲鳴を上げている」と伝え、アメリカへの敵意をむき出しにした。
対するアメリカもそのころ、THAAD(高高度防衛ミサイルシステム)による、迎撃実験を行い、北朝鮮をけん制する動きを見せていた。
ハワイ北の太平洋上で、空軍の輸送機から、中距離弾道ミサイルに見立てた標的を発射。アラスカ州に設置されたTHAADシステムが、それを探知、追跡を行い、迎撃に成功する瞬間が映像に収められていた。
アメリカはこれについて「弾道ミサイルの脅威を迎撃し、破壊する能力を示した」と強調した。
しかし、北朝鮮包囲網をめぐっては、ほころびも。
中国外務省の耿爽報道官は「半島核問題における『中国責任論』はもうやめるべきだ」と述べた。
日本やアメリカなどから、北朝鮮への圧力強化を求められている中国が、問題の核心は米朝の対立で、解決する鍵は中国にはないと反論した。
こうした中、北朝鮮と日本の間にも緊張が。
政府関係者によると、7月7日、水産庁の漁業取締船が、日本海のEEZ(排他的経済水域内)で、北朝鮮籍とみられる船から銃口を向けられていたことがわかった。
悪化の一途をたどる北朝鮮との関係。今後の対応が一層注目される。
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