ロンドン襲撃、「イスラム国」が犯行声明 系列メディア通じ
- 国際
- 2017年6月5日
英ロンドン中心部で7人が死亡し、多数が負傷した3日の襲撃事件で、過激派組織「イスラム国」(IS)傘下のメディア「アマック」は、ISが攻撃を実行したと伝えた。
アマックは「派遣されたイスラム国兵士らが昨日のロンドン襲撃事件を行った」との声明を発表した。
英ロンドン中心部のロンドン橋などで3日夜、ワゴン車暴走や刃物による襲撃で少なくとも7人が死亡した。英国で発生した過激派による襲撃は3カ月弱で3度目となる。
死亡者にはフランス国籍とカナダ国籍が1人ずついたという。負傷者は少なくとも48人。オーストラリア当局は、負傷者に豪州人が1人含まれていると発表した。
事件は3日午後10時(日本時間4日午前6時)ごろに発生。最初の緊急通報から8分以内に、警察はロンドン橋の近くの食品市場「バラマーケット」で容疑者の男3人を射殺した。
ロンドン警視庁のマーク・ローリー警視副総監によると、犯行グループは自爆装置付きのベストを装ったものを着用していたため、警官8人が銃弾約50発を発射した。ベストは調査の結果、偽物だったことが判明した。市民が流れ弾に当たり負傷したが、命に別状はないという。
警察は、ロンドン東部バーキングで事件との関連性が疑われる12人を逮捕。ロイターのカメラマンによると、近隣地域のイーストハムでも捜査が行われているもようだ。
事件の目撃者によると、白いワゴン車を降りた犯人らは周囲の人々を攻撃しながら、バーやレストランが密集するエリアに侵入し、人々を無差別に刺した。犯人らが「これはアラーのためだ」と叫んだのを聞いたという目撃者もいた。
イングランドの保健当局によると、4日午後時点で36人が病院に収容され、そのうち21人が重体。
ロンドンのカーン市長は、英国の警戒レベルは「シビア」のままであり、攻撃の危険性は非常に高いと指摘。「いまわれわれにできることは、8日の選挙で脅しには屈しないと示すこと。そして民主主義、市民の自由、人権の重要性への理解を確実なものにすることだ」と述べた。
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