比較され続ける雅子さまと紀子さま、抱え続けたプレッシャー
- 政治・経済
- 2017年6月5日
皇太子妃雅子さまと、秋篠宮妃紀子さま。平成皇室に嫁がれた2人のプリンセスが並べられて語られることは、今に始まったことではない。
紀子さまが秋篠宮さまと結婚されたのは1990年6月のことだった。平成になって初の慶事に列島が沸き、当時学習院大学の教職員用の共同住宅で暮らしていたことから「3LDKのプリンセス」と親しまれた。
「家にはテレビもなく、つつましやかな暮らしぶりに親近感を抱く人が大勢いました。もともと、紀子さまは秋篠宮さまの1年後輩として学習院大学に入学。キャンパスで愛を育まれたことも、新しい皇室のイメージとして受け入れられていったのです」(別の宮内庁関係者)
翌1991年10月に眞子さまが誕生。両陛下にとっての初孫だった。同時期に皇室にとって大きな変化となったのが、皇太子さまと雅子さまのご結婚だった。
1993年6月の結婚の儀は、テレビ中継の最高視聴率が77.9%を記録。成婚パレードではおふたりの姿を一目見ようと19万人もの人が集まった。まさに国民的な「慶祝の日」。だが、先の宮内庁関係者はこう言葉をつなぐ。
「皇太子さまと雅子さまのご結婚の日。それは同時に、雅子さまと紀子さまが『義姉妹』となった日でもありました。若くて美しい2人のプリンセスが、皇室の新しい顔として比べられ続けることになるのです」
外交官として約6年のキャリアを重ねられたあとに皇室に嫁がれた雅子さまと、学習院大学大学院に進学後、社会経験のないまま皇室に入られた紀子さま。結婚までの道筋の違いにはじまり、美智子さまとの距離や関係性も際だって取り上げられた。
「結婚後、紀子さまは頻繁に皇居に足を運ばれ、美智子さまに女性皇族としての考え方や振る舞いについて相談されていたといいます。一方、雅子さまはそういった機会をあまりもたれなかった。
“皇族の学校”である学習院で学ばれ、外の世界をみることなく皇室に溶け込まれた紀子さまに対して、キャリアウーマンとして活躍された雅子さまは、皇室という“日本一の旧家”の伝統になかなか馴染むことができなかったとも囁かれました」(ベテラン皇室記者)
結婚翌年に眞子さま、1994年12月に佳子さまとすぐに2人の娘を授かった紀子さまに対し、雅子さまは結婚後8年の間、子宝に恵まれず、心ない声を耳にすることもあった。2001年12月に愛子さまが誕生されてからは、プリンセスとしてだけでなく、母親のあり方も対比して見られるようになった。
「習い事一つとっても比較されていたように思います。雅子さまは愛子さまの自主性に重きを置く教育を施されてきました。それは、皇太子さまの方針でもありました。音楽に親しまれチェロを弾かれ、動物と触れ合われ、興味のあることに存分に時間を割かれる。研究者気質な面もありますから、学業も大変に優秀です。
一方、眞子さまは幼少期に日舞を、佳子さまはフィギュアスケートを習われていましたが、紀子さまのご意向が強かったと聞きました。日舞は、黒田清子さんと同じ先生に師事されていたそうです。習うからには真剣にというどちらかといえばスパルタ式だったようです」(皇室記者)
教育方法やしつけも対照的に映し出された。2010年3月に愛子さまの“いじめ問題”が明るみに出て以降、雅子さまは1年9か月にもわたる同伴登校に突入される。その後も、中学1年次の不規則登校、中学3年生だった昨年の“激やせ”による長期欠席と、愛子さまの学校生活には暗い影がつきまとい、雅子さまの「教育方針」への疑念の声も持ち上がった。
「秋篠宮家のお子さま方が、理由なく学校を休まれたり問題となったことはありませんでした。秋篠宮さまがおおらかな性格をされている分、紀子さまは“私がしっかりしなければ”というお気持ちを強くもたれていました。お子さま方にも常日頃から、“皇族としての自覚を持って行動するように”と口を酸っぱくして言われていた。言葉遣いや立ち振る舞いはもちろんのこと、学習院初等科時代、眞子さまが花壇の縁のブロックの上を歩こうものならすぐに注意。周囲にどう映るかを常に気にかけられていました」(前出・宮内庁関係者)
別の宮内庁関係者が続ける。
「あるお身内だけの食事会のとき、佳子さまが秋篠宮さまのことを“お父さま”と呼んだことがあったそうです。そうしたら紀子さまが“殿下とおっしゃい!”とぴしゃり。周囲が“身内の席だから”となだめても“けじめですから”と頑とされていたといいます。
ただ、紀子さまの感じられていたプレッシャーも相当なもの。秋篠宮妃としての務めに加え、子育てやしつけに不備があればあらぬ批判を受けかねないわけですから、過剰とも思えるほどになるのも無理からぬ話なのです。紀子さまにとって、皇室に嫁いだ女性としてのロールモデルは美智子さま。つまり、母としての模範もまた美智子さまだったのでしょう」
撮影/雑誌協会代表取材
※女性セブン2017年6月15日号
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