<サンリブ>マルショクと9月合併へ 競争激化で経営効率化
九州を中心にスーパーを展開するサンリブ(北九州市)とマルショク(大分市)が、合併する方針を固めたことが分かった。9月1日に合併し、サンリブが存続会社になるとみられる。既にサンリブ・マルショクグループとして両社の関係は親密で、小売業界の競争激化を背景に一層の経営効率化を図る。
同グループのホームページによると、既にサンリブの佐藤秀晴社長がマルショク社長を兼務している。サンリブは福岡県を地盤に山口、佐賀、広島の各県でショッピングセンターなど主に総合スーパーを80店展開している。一方、マルショクは大分県を中心に熊本、宮崎、福岡の各県で主に食品スーパーを83店舗運営している。サンリブ・マルショクグループの2017年2月期の売上高は2081億円で、従業員数は約6300人。
両社は株式を持ち合い、役員の相互派遣や仕入れ先の共通化などを進めていた。一方で、出店エリアや店舗規模に応じてサンリブ、マルショクの店舗でそれぞれすみ分けをしている。地域密着の仕入れによる豊富な生鮮食品の品ぞろえや自社カード導入による顧客サービスなどが特徴だ。
東京商工リサーチ福岡支社がまとめた15年度の九州・沖縄の小売業売上高ランキング(15年4月期~16年3月期)によると、サンリブは9位、マルショクが19位だった。両社の売上高を単純合算すると、コスモス薬品、トライアルカンパニー(福岡市)、イオン九州、ナフコに続いて5位に浮上する。
九州・山口の地場スーパーを取り巻く経営環境は厳しさを増している。安さを武器にするドラッグストアやディスカウントストアが台頭しており、経営統合が目立っている。スーパー大栄(北九州市)は業績不振から16年2月に「ゆめタウン」を展開するイズミの完全子会社となった。今年3月には丸久(山口県防府市)とマルミヤストア(大分県佐伯市)を傘下に置くリテールパートナーズと、マルキョウ(福岡県大野城市)が経営統合した。
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