吉本が開校した3年制の「学校」 巣立った1期生はいま何に?
- エンタメ
- 2024年11月23日
芸人、役者、構成作家、映像制作者など、エンターテインメント業界で働きたいと考える15歳からを対象に、吉本興業が3年制の「学校」を開いている。校名は吉本興業高等学院。まだできたてだ。大阪・難波にある学院で、生徒たちに話を聞いた。
井下虹渉(こわ)さん(18)は徳島からやってきた。以前、吉本のお笑いコンビがラジオで学院の話をしていたのを聞き、「構成作家になりたい」と入学した。
入ってみて、芸人たちの姿を見ていると、今度は「自分も演じたい」と思うようになった。歌やダンス、演技について学び、今年、「ミス・ワールド・ジャパン」に挑戦。最後の32人の中に入った。井下さんは「力不足を痛感した。モデルや役者を目指す」と語る。
小倉野乃華さん(17)は中学時代、学校になじめない時期があった。「このままではアカンわ」と焦る気持ちが、いつしか「表舞台に立ちたい」という思いに。「M―1グランプリ」に挑戦し、「漫才の楽しさを知った」という。来春、吉本の芸人養成所「吉本総合芸能学院(NSC)」に入るつもりだ。
竹内睦堵(りくと)さん(18)はお笑い芸人になりたいという気持ちがあったが、「本当にお笑いをしたいのか」と自身を見つめ直し、今は映像制作を学んでいる。
学院は大阪校と東京校があり、合わせて30人ほどが通っている。歌やダンスなどのレッスンがあるほか、吉本の劇場で運営や映像制作を学べる。講師は吉本の芸人やアイドル、舞台の担当者など多彩だ。連携している高校があり、そこの通信制で学ぶことで、高校の卒業資格取得も目指せる。
2021年開校で、今春、6人の学院1期生が巣立った。役者になったり、アイドルグループのメンバーになったり。芸人たちの動画制作の仕事をしている人もいるという。(編集委員・中島隆)
朝日新聞社より転用
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